傍聴記#39 殺人

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罪状:殺人
被告:大学生っぽい見た目の普通の若い男
概要:友人宅で友人の首にナイフを刺したあと自ら通報。友人は緊急搬送されたが数時間後に死亡した。
※青文字は俺の感想


(法廷はそれなりの倍率の傍聴券に当選した人とメディア腕章をつけた記者で満席。
究極の禁忌である殺人を犯した被告に対する奇異の目、本能的な恐怖心など様々な感情が渦巻く。
殺人の公判は他のどんな事案事件とも異なり、完全に別物であると思う。)



~~~証人への質問~~~


証人「自分は被害者と被告の共通の友人で、小中学が一緒で同じ野球部でした。被害者はリーダーシップをとる中心的な人でした。

証人「3人でよくゲームをしたり、飯に行ったり、車で遠出したりして遊んでました。


(どこにでもいそうなめっちゃ普通の感じじゃん)


証人「3人でキャッチの仕事をしてました

証人「被告は日ごろから嘘やミスが多いのでそれを理由に被害者からよく殴られてました

証人「遅刻に対して罰金があって10分1000円だったんですが1回1万円などになっていきました

証人「でも自分は夜の世界では罰金は普通なので何とも思いませんでした。
あとは賭けダーツもよくやってて1日に10~20万とか動いてました。


(・・・なんか話の雲行きが怪しくなってきたぞ)


証人「その後はyoutubeでスパチャ配信の仕事をしようという話になった。

証人「でもオフィスを借りるのを被告に任せていたら手配が遅れていたため殴られたりしていた。


証人「事件前はよく被告、被告の彼女、被害者、自分の4人で被害者の部屋にいた。

証人「深夜に行って、昼過ぎまでゲームして、そのまま飯に行ったり。


(あー、昔やったわ。飲みすぎて翌朝人んちの風呂場で吐いたりとか)


証人「ある日被告と連絡がつかなくなった。そしたら携帯をなくしたと言った。
警察に行ったかと聞いたら行ったと言う。でもそれが嘘だったので被害者に殴られてました


証人「ある日、被害者が超キレていて被告に暴行していた。フライパンで殴られたりしていた。

弁護人「それを見て止めようとは思わなかった?
証人「はい

弁護人「なぜ?
証人「フライパンで殴られたことはあるけど別にそんなに痛くないので。もし出血とかヤバい事態になったら止めようと思っていた。


(フライパンって殴られても痛くないんだwまた人生で無駄知識が増えてしまった。というかこいつらの関係性どうなってんだ。歪んでるな)


弁護人「暴行の後は?
証人「また3人でゲームしました


(なんでそうなるの・・・。普通は帰るか追い出すかするんじゃないのか)


弁護人「事件についてどう思う?
証人「・・・ショックというか。さびしいです。長くいたから自分にも何かできることがあったのではと思います。


俺感想

日頃から暴行されててついにキレて殺してしまったのだろうか。

普通の見た目をした若者が殺人犯なわけで。そのギャップに妙な感覚を覚える。

私見ではあるが傷害、傷害致死、殺人などは根本的に似ていると思う。
人を傷つけるという行為は同じで、その結果の重大さで罪状が大きく変わってくる。

例えばあなたが何らかの理由で怒り狂って自失し包丁で誰かを襲った場合、

相手がガードして腕や肩を傷つけたら傷害罪、
その傷が元で死んだら傷害致死罪、
たまたま首や心臓などの急所に一撃で刺さったら殺意を疑われて殺人罪になる可能性がある。

だから法廷で審理される内容は誰が誰をどういう理由でどう傷つけたという話で、傷害事件の傍聴と内容に大差はない。

だが殺人という極めて重大な結果があることで、法廷が他の事件とは全く異次元の様相を呈してくるのが何とも興味深い。



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