傍聴記#37 労基 不当解雇との闘い

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罪状:地位確認訴訟
原告:若い男
被告:原告が勤めていた介護会社
概要:会社から不当解雇されたという主張
※青文字は俺の感想


原告「介護職でサビ残を訴えたら社長がキレてクビになった。

原告弁護人「なぜ残業が発生する?

原告「利用者が増えると作業量はどうしても増えてしまう。
利用者との雑談といった時間も必要だしそれをやらないと「あの人は話を聞いてくれない人だ」ってなってしまう。
そもそも利用者と話をしないと改善の提案もできなくなるし。サービス残業が常態化していた。しかしやらないと何より利用者が困ることになってしまう。


(真面目な人だね。立派だ)


原告「入社当初はバリアフリー事業部に営業として配属。始業は9時だが8時半までに来ないと叱責されるルールがあった。定時は18時だが21時過ぎまでサビ残をさせられた。
それに日頃から叱責されていてプライベートの時間で資格取得を強制されていた。


原告弁護人「残業申請はできないのか?
原告「申請自体はできるが課長が承認してくれなかった。サビ残を強要するのは問題だと訴えたがいつも無視された。


原告「なのである日社長に直訴した。「労基に行くぞ」と言ったら「仕方ねえな」といってその当月分だけ残業代を認めて支払ってくれた。


原告「しかしその後も結局会社は変わらなかったので、労働基準監督署に申告した。


(ガッツがあるねぇ。会社と戦う道を選んだわけだ。不当解雇で会社と戦う人ってだいたいみんな良い目してることが多いんだよな。ボコボコにされた後の少年ジャンプの主人公みたいな目つきというか。たまに基地外っぽい原告がいて会社がかわいそうなパターンもあるけどw)


原告「そしたらある日突然、減給処分を受けた。


原告「会社におかしいといったら罵倒された。「お前が社長にたてついたからだ」と言われた。


原告「そしたら言い争いみたいになって、売り言葉に買い言葉で「それなら懲戒解雇にしてみろよ!」と言った。


(すげえなw一度言ってみたいけど言いたくないセリフだw)


原告「そしたら解雇通知書が届いた。
原告弁護人「解雇通知書にあった解雇事由は次の5点です。


原弁「1.無断欠勤
原告「そのような事実はありません


原弁「2.素行不良。業務と関係のないインターネットを閲覧していた。
原告「業務に大いに関係あります。介護をしているおじいさんとかとの雑談や頼まれごとを行うのにインターネットは必要だった。


原弁「3.刑法に触れる言動、反抗的態度。
原告「売り言葉に買い言葉の部分の話。社長になめた口をきいたという趣旨。
通知書には会社にとって都合のいい所だけが記載されている。
反抗的態度については会社に「法律を守れ」と言っただけだ。


原弁「4.指揮命令違反。営業成績に問題がある
原告「営業成績は他の社員と比較しても十分すぎる成果が出ていた。


原弁「5.顧客情報の不法取得。休暇期間中に原告は事務所を訪れ、ラックにあった書類を勝手に撮影していたと他の従業員が証言。

原告「撮影した事実は認めます。しかし顧客の情報ではない。自分の勤務状況を証明する書類や、自分の業務成績に関する証拠を撮影しました。今回の裁判の証拠にするためです。
その後事務所への出入り禁止を命じられたので、もし撮影しなかったら証拠を手に入れることはできなかった。証拠を押さえる上でその時しかタイミングはなかった。


(やるやん。原告賢いな。弁護士のアドバイスかもしれないけど)


原弁「その後はどうなりました?
原告「社長にたてついたからクビになった。


原告「会社は離職票をくれなかった。だから失業給付金もないし手当も得られなかった。それに辞めた後も社会保障費も支払い続ける羽目になった。


(それはやばいだろ)


原告「なので生活が困窮した。そこで市の自立支援窓口に相談した。そしたらつなぎの仕事として年末年始だけのバイトを紹介されたのでやった。


原告「しかしそのバイトをしたことを理由に自己都合退職という扱いにされてしまった。

原告「その件について市から謝罪され、期間限定ということで生活保護を即認定します、ということで生活保護となった。

原告「生活保護を受けたことで精神的苦痛があった。自分の人生はこれまで決して順調とは言えなかった。でも落ちるところまで落ちてしまったという感覚。人生を狂わされたと感じる。



俺感想

これはさすがに原告の勝ちだな。

今後の流れは「不当解雇であった」ということを裁判所が認定して
その期間中に本来貰っていたはずの給与を会社が遡って原告に支払うことになる。

その後は建前としては「従業員」という地位に戻ることになるんだけど
原告としても結局居づらいことに変わりないから
手切れ金なり解決金を貰って会社を去ることになるのが一般的な流れとなる。
原告が復職希望を出すかどうかにもよるけど。


ただ原告は賢いし行動力もあるから次の会社も見つかるだろう。介護業界は人手不足だし。
ブラックも多いだろうけど真っ当にやってる良い会社もあるはずだ。

「労基行け」って言葉は最近ネットなどでも気軽に見かけるようになった気がするけど
本気でやるならこの原告ぐらい賢く、強くないとダメだからやっぱりハードルは低くはないね。



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